Overview
Swoop はバウンス(Bounce)とバウンズ(Bounds)によって制御されるファンクション・ジェネレーター型オシレーター です。
機能的には、Serge の Dual Universal Slope Generator に似た循環ファンクション・ジェネレーターですが、決定的な違いは、上昇時間や下降時間を直接変更するのではなく、振動の境界を操作する点にあリます。
例えば、床と天井の間をバウンドするボールを想像してみてください。 もし、その空間が次第に縮小していったら? ボールが移動できる距離が短くなるにつれて、ボールが跳ね返る間隔は小さくなっていきます。
もしこの跳ね返るボールがオシロスコープの中を跳ね回る電圧の波形だとしたら? Swoop は、まさに床と天井の間をバウンドするボールを電圧で再現するモジュールなのです。
Ieaskul F. Mobentheyは、Ciat-Lonbardeのユーロラック部門です。彼独自のミステリアスなシンセサイザー・デザインを、あなたのユーロラック・システムの中に導入できます。
*Ciat-LonbardeのIeaskul F. Mobentheyシリーズのモジュールには逆極性保護装置が付いていません。リボンケーブルの差し間違いには十分にご注意ください。
Features
- サイクリング・バウンス/バウンズ・ジェネレーター
- 境界(Bounds)入力の信号に応じた電圧範囲の変動
- 上昇(Upwards)・下降(Downwards)スウープ用の独立したトリガー入力
- エンド・オブ・スウープ(End of Swoop)出力
- 三角波(Triangle)・パルス波(Square)出力
Swoopの最も効果的な使い方は、モジュール上部の 「Bounds」入力 に信号をパッチすることです。この入力がデフォルトで 0 になっているため、最初は「無限に小さい空間」に閉じ込められ、バウンドする余地がありません。 しかし、ここに 固定電圧 や 変動する CV を入力すると、振動が上限と下限の間を行き来するようになります。これは発振です。
Swoop は、上下それぞれのスウープ(Swoop)に独立したトリガー入力を持つため、ポジティブ・ネガティブ両方向で複雑な電圧変化を生み出すことが可能です。さらに、エンド・オブ・スウープ(End of Swoop) 出力を活用すれば、発生した変調をほかのモジュールと連携させることもできるでしょう。
Swoopは従来のファンクション・ジェネレーターとは一味違う、上下に揺れ動く、電圧の変動パターンに対する新たなアプローチをもたらします。

Swoopモジュールについて
✳︎モジュールの詳細な機能説明をブラッサー氏はユーザーマニュアルにおいて自身の独特な言葉を用いて解説していますが、その内容は非常に技術的かつ詩的で難解です。Overviewでは、本モジュールの基本的な機能を取り上げましたが、もっと技術的な部分やブラッサー氏自身が書いたい文章にも手を伸ばしたい方のために、彼が書いたマニュアル原文の日本語訳を抜粋しました。
原文:ピーター・ブラッサー
Swoopモジュールは、バウンス/バウンズ制御電圧プロセッサーであり、「Serge Dual Universal Slope Generator(以下DUSG)」のような多機能ツールの系譜の直線上に存在します。その流れからSwoopは以下の電圧に反応できるように制作した。
- 電圧のターゲット境界を設定する入力電圧
- ウェーブフォームの下降および上昇セグメントの角度を制御する電圧
- 単一の「Swoop」(上昇または下降)を実行するトリガー
ただし、SwoopはDUSGとは異なり、完全にフリーランニングのオシレーターであり、指定された境界間(バウンズ)でバウンドする。バウンズは、周波数を決定する上でより相関的な役割を果たす。実際、入力がゼロのときでも、波形は極めて高い周波数で無限に小さな空間内をバウンスする。いうなれば、このオシレーターは、フィルターの動作、つまり「入力を受け取り、共鳴してダンピング(減衰)」に対する三角波的なアプローチとして構想しているのである。より明確に言えば、Swoopにおいてダンピングは、これまでにないような高い周波数を生み出し、バウンス/バウンズの機能を補完する。さらには、極性というコンセプトにも着想を受け、トリガー電圧を利用した上昇Swoopと下降Swoop、そしてもっと面白いことには両方向の連続的なSwoop動作も可能になるように本モジュールを設計している。
Swoop のフロントパネル
Swoopのフロントパネルの入力ジャックは銅色のフィルムに覆われている。2つのバウンズ入力はそれぞれ、上限と下限の両方を制御する。何も接続しない場合、境界はゼロに設定され、オシレーターは無限小の空間で振動する。1つの入力を接続すると、オシレーターはゼロとその電圧(正または負)との間でバウンスする。2つの入力を接続すると、オシレーターは高い方と低い方の電圧の境界領域をバウンスする。
バウンズゾーンにはレンジスイッチがある。中央の位置では標準的なオーディオレートで動作して、下向きでは低オーディオレート、上向きでは明確なCV(最低速度)になる。
三角波出力は波形の位置を示し、矩形波出力は上昇または下降の信号を示す。これは周波数を確認するのに役立つ。
バウンスセクションは、非常に標準的なアナログのMathブロックだ。ダウンとアップスロープの基本速度を設定する「Basis」ノブがあり、上部には蝶ネクタイの文字が確認できるアッテネーターが配置されている。これは、上部にあるモジュレーション入力を処理するためのものだ。DownとUpの入力に加えて、中央には「Both」入力があり、DownとUpの両方に同時に信号を送ることができる。
モジュールの最下部にはトリガー・スウープ・セクションがある。ここには、下降Swoopと上昇Swoopの2つのスウープがある。トリガーは、グラウンド(0V)より1ダイオード分上の電圧(約1V)を超える正方向のシグナルの上昇に反応する。これにより、ほとんどのゲート信号や正弦波の最大値の最小値の差が2ボルトのアナログ信号に対応する。Swoopの終了を示すゼロから12Vのゲート信号が出力され、別のSwoopをトリガーしたり、クロス接続による連続発振を実現したりできるのである。
Swoop の系譜
このアイデアの原点は、Dogslit と Conrad Papers に遡る。 それらは、Dan Conrad の ライトボックスを制御するために設計されたペーパー回路 だった。 Swoop の基本単位が連鎖し、モンタージュ的なループや異なるトポロジーを構築できた。 これは、Dogvoice(Ieaskul による Eurorack 化が予定されている) の制御にも使われ、 複雑に重なり合うイベントが、予測不能な「うなり」や「吠え声」を生み出していた。
この時点で、Serge DUSG との類似性 に気づき、 Serge ミュージシャンがこのモジュールを使って セルラーなユニットを連鎖させる 方法に着目した。
そこから約 6 年後、デジタルシンセ Shnth の開発時に、 「swoop」 というオペコードが設計され、三角波ベースのグラニュラー合成が可能になった。 また、「ピエゾ素子を押して離す」ジェスチャーをエミュレートする動作 を再現し、 「正の三角波(Arab Mode)」と「双極三角波(Dirac Mode)」 を実装した。
さらに、「Mikey Walker」というゲームでは、敵キャラ「Chubes」の反応関数として 「Swoop」 を利用し、攻撃を受けると揺れ、タイミングよくパンチされると倒れるという仕組みを作った。 ここでは 共振フィルターの代わりに三角波を用いた新しいフィードバック方式 を採用し、 「三角波共振フィルター」という発想が生まれた。
Swoop の到達点
こうした流れからIeaskulのswoopでは、アナログ、エミュレーション、コンセプチュアルといった、いくつかのスレッドが1つのモジュールにまとめられている。本モジュールは二相性をサポートし、スウープとアンチスウープはもう分離されていない。さらにはニュートンの「作用・反作用の法則」から着想を得た、ジェスチャーのエミュレーションの技術も搭載している。最後には、製作者Ieaskulのマストヘッドである「共振三角形」の概念、つまりパラドックス・ウェーブの矛盾した波形概念を実現することで、SwoopはIeaskulの哲学を実現するモジュールとして生まれた。
| モジュラーシンセ | |
| 幅 | 8 HP |
| 奥行き | - mm |
| 消費電流 | +12V : 10 mA, -12V : 10 mA |
| 保証期間 | 1年間 |
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